ご存知ですか?猫の集会
こんな記事を見つけました。
exicite.ニュース 謎が多い「猫の集会」 無理に解散させる必要はなし
「猫の集会」というのは、野良猫たちが夕方になると公園や駐車場、空き地などの広いスペースに集まってくる現象のことです。たまたま見かけて驚いたことのある方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
集まってきた猫たちは特段騒いだり暴れたりすることもなく、一定の距離感を保ったまま「なんとなく座ったり寝転がったりして」数十分から数時間を過ごし「なんとなく解散する」ように見えます。人間から見ると「?」ですが、彼らは何のために集会を開いているのでしょうか。その謎に迫ります。
猫は本来群れを作る動物ではない
イエネコの原種は中東に生息する「リビアヤマネコ」であると言われていますが、これは単独行動の生き物です。群れを作ることはありません。イエネコもその性質を色濃く受け継いでいます。統制のとれた集団で行動する猫なんて見たことがありませんよね。にもかかわらず、集会を開くのは一体どういうことでしょうか。
実はその謎、はっきりとは解明されていません。動物行動学者でさえ首を捻るというのです。
本来の習性が変化した?
しかし仮説はいくつか立てられています。そのひとつが、「環境の変化に伴って猫の習性が変化した」というものです。
先述のリビアヤマネコは生息数がそれほど多くなく、広い砂漠に広い縄張りを持っています。自然状態で、繁殖期以外に他の個体と関わりをもつ機会はほとんどありません。
それに対して日本の野良猫は、狭い地域に過密状態で生息しています。エサや縄張りの争いなどは頻繁に発生しているはずです。そうした他の個体との関わりを一切もたずに生きていくことが難しい環境の中で、本来なかったはずの「社会性」を持つようになったのではないか、ということなのです。
必要以上の争いを避けるための「顔見せ」
過密状態の中で日々争いを繰り広げていると、猫も身がもちません。そこで、彼らは社会性を獲得し集会をするようになりました。そう、集会の目的は争いを避けるための「顔見せ」なのです。
いわば人間の町内会のようなものです。他所から新参者がやってきて、突如自分ルールで行動を始めたら人間の社会も混乱しますよね。しかし、一言引越しの挨拶でもしておけば違うものです。それと同じで、猫たちも地域内にどのような仲間がいるのか、どんなやつが新しく増えたのかを確かめ合っているのです。猫は神経質な動物です。挨拶までしているのかどうかは不明ですが、最低限顔を見知っておけば安心感につながるのでしょう。
顔見せ以外にも・・・・・・
上記はあくまでも仮説のひとつです。他に
・婚活(繁殖期の集会は時間が長く、少々騒がしいらしい)
・エサを与える人がおり、たまたま集まっているだけ
などの説があります。中には「子猫の保育園」という面白い説もあります。
また、子猫を持つ母猫が集まり、子猫同士を遊ばせている光景や、若いメスが子猫の遊び相手をしているところも目撃されています。
保育園やベビーシッター機能を併せ持った、進歩した地域猫社会も出現してきているようです。
猫も環境の変化に合わせてどんどん進化しているのかもしれませんね。
まだまだ謎の多い猫の集会。見かけたときは邪魔をせず、そーっと観察してみると面白い発見があるかもしれません。