グレインフリー・グルテンフリーって何?ペットフードの選び方

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ペットフードについて調べていると「グレインフリー」「グルテンフリー」という言葉をよく目にします。特に高価なペットフードのうたい文句になっていることが多いですね。これって何のことでしょうか?

グレインフリー・グルテンフリーとは

まずグレインフリーですが、これは「穀類を使っていない」という意味です。
「穀物」というのは科学的な分類ではないので、「これは穀類、これは違う」というはっきりとした定義があるわけではないのですが、一般的にペットフードに使用されることが多いのは米・麦・トウモロコシですから、グレインフリーというのはこれらを原材料に使っていない、という意味になるかと思います。
次にグルテンフリーですが、これは「麦由来のタンパク質を使っていない」という意味です。
グルテンとは小麦やライ麦などの麦類から生成される植物性たんぱく質の一種です。小麦粉に水を加えて練ると、粘りが出てきますね。あの粘りの正体がグルテンです。

なぜグレイン・グルテンフリーが注目されるのか

ペットフードにおいてグレイン・グルテンフリーが推奨される理由としては、
・犬・猫は本来肉食動物であるから穀類は不要
・炭水化物は肥満の原因になるから
・アレルギーの原因になるから
といったことが挙げられます。

穀類は与えてはいけない?

「犬や猫は本来肉食動物だ」と言われれば、グレイン・グルテンフリーのフードが注目されるのもむべなるかな、という気がします。元をたどればオオカミやヤマネコですからね。
では穀類は与えてはいけないのでしょうか?
昔ながらの「ウチは犬に人間の残り物をあげてるけど、元気だよ」という人の立場はどうなるのでしょうか?笑
確かにペットとして飼育する場合、本来の性質を知り、それを考慮することは非常に大切なことです。しかしその一方で、「原種とまったく同じというわけではない」ということも考える必要があります。

犬・猫は雑食か?肉食か?

歴史を紐解いてみると、犬はおよそ三万年前、猫は一万年前に人間によって家畜化された、といわれています。
その長い歴史の中で、彼らは徐々に人間との生活に適応していきました。その中で、食べ物も人間に合わせて変化したといわれています。人間は雑食の動物です。その人間と共に生きていく以上は、彼らもそれに適応しなければならなかったのです。
特に犬は人間との歴史が長く、完全な肉食から「雑食寄りの肉食」に変化しました。
ペットフードが世界で始めて製品化されたのは19世紀です。しかもグレイン・グルテンフリーなどと言われるようになったのはつい最近のこと。それまで彼らは三万年の長きにわたって雑食生活をしてきたのです。当然、野菜や穀物も食べてきたでしょう。それらを食べ、栄養にすることができなければ、犬はここまで人間と共に繁栄はできなかったかもしれません。
一方、猫は人間との歴史が犬より浅いうえに、人間の生活圏に豊富にいるネズミを捕らえるなどして自力でエサを調達することができたので、犬ほどの雑食傾向をもつことはありませんでした。
では穀類は不要か、といういうとそういうわけでもありません。餌であるネズミの主食は穀類など植物の種子です。内臓や消化管の中には炭水化物や植物のビタミン・ミネラルが含まれており、猫はこれを好んで食べます。猫は獲物の内臓を食べることで、間接的に穀類を摂取しているということになります。

まとめ

犬にせよ猫にせよ、炭水化物は必須の栄養素のひとつです。それを「穀類」という形で摂取しているかどうかはまた別の話です。犬は雑食寄りなので「穀類もわりといける」という感じですが、猫は肉食寄りなので「そのままだとちょっと厳しい」というところでしょうか。穀類は与えてはいけないわけではありませんが、食事の中でその割合が高すぎるのはよくありません。
グレインフリー・グルテンフリーのフードは胃腸にかかる負担は間違いなく低いでしょうし、食いつきも良いです。不足する栄養素も補ってくれるものであれば、十分選ぶ価値はあると思います。

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